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一貴(いちたか)――コイツは俺と美月と同じクラスの友達。
髪は金色に染めて、耳にはピアスが全部で六個。
同じ高二とは思えないくらい背が高くてイケメンだ。
そしてこの一貴の腕にベッタリ絡みついている女は隣のクラスの心美(ここみ)。
一貴の彼女。明るい茶髪でゆるいパーマ頭。
ちゃんと飯食ってんのかってくらい細いんだ。でも心美本人からしたら「まだまだデブだから痩せなきゃ」らしい。最近の女子高生って理解できねー。
って俺も高校生だけど。
「偶然じゃん!何やってんのー?」
一貴が笑顔で問う。
「帰る以外に何かやってるように見えんのか?」
俺は苦笑しながら答える。
それを聞いた美月と心美はプッと吹き出し、笑った。
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