ハ ジ メ マ シ テ
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辺りは静かなまま、時間だけが過ぎていった。 とても長く感じたが、たぶん五分も経っていないだろう。 皆の視線は揺れ続けるドアに集中していた。 「……入るか?」 一貴の一言に心臓が飛び跳ねた。 「上等じゃん、入ってやるよ。んで、『選択死女』に説教してやる。自分のガキ殺されただけで逆ギレしてんじゃねーよってな」 永井が笑いながら、そう、言葉を放った瞬間――
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