ウ ワ サ

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「ねえ勇輝知ってる?『選択死女』の話!怖~い話!」 夏休み前日の終業式の帰り道、俺の彼女の美月は理解し辛い事を聞いてきた。 「は?センタクシオンナの話?」 俺は苦笑いしながら聞き返した。 すると美月は少し怒りながら 「選択死!『肢』じゃなくて『死ぬ』の『死』!勇輝ちょっと馬鹿にしてない?」 と、言い返してきた。 美月(みづき)と俺――勇輝(ゆうき)は十七歳の高校二年生。付き合って半年経つ。 美月は黒髪ストレートのセミロング。背は小さめで153cmくらい。俺も163cmとあまり背が高い方ではないから正直美月の背の低さには感謝している。 そんな美月は噂話が大好きで、よくこうやって学校帰りに昼間学校で得た噂話を得意気に俺に話してくる。 昨日の噂話は確か「理科室に河童の標本が隠されてるらしいよ!」だったっけ。
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