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「そしてついに母親は気が狂ってしまって、近所の人達に毎日『うちの子を見ませんでしたか?』って聞いて回るようになったんだって」
美月はそこまで話すと、反応を窺うかのように俺の方を見た。
「……え?それで終わりか?」
怖い話というよりは可哀想な話の様な……。
美月は俺の反応が不満だったのか
「ううん!これからよ、怖いのは!」
と、俺を脅かすように少し大きな声を出し、話を続けた。
「その母親は……」
「おーい!勇輝!美月ー!」
「!」
突然後ろから自分の名前を呼ばれ、俺と美月は同時に振り向いた。
「おー!一貴!心美!」
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