愛蜜☆

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井上が薄く笑う。 「覚えてないんや?」 俺は井上から目を逸らさずに頷く。 「まぁ、あんだけ飲んでたらしゃーないよな。無理もないわ」 意味深な笑い。 「ヤったやん?俺と」 嫌な汗が出てくる。 「嘘やろ…」 「ほんまやで?」 井上がベッドに乗って、四つん這いで俺に近付く。 綺麗な手で、首筋を撫でられる。 「こうやって、誘ってきたやん」 ツー… 厭らしく動く、井上の指。 不覚にも、反応してしまう。 「…俺から、誘ったん?」 身を捩りながら訊ねる。 「せやで。」 井上は上目遣いで俺を見たあと、体に視線を落とした。 首筋で留まっていた指が、徐々に下に下がってくる。 それだけで、呼吸が荒くなってしまう。 「…もう感じてるんや?昨日もそうやったな。」 情けなかった。 こんなことで反応して、馬鹿みたいだ。
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