プロローグ:序章

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校長は気付いていないのか、輝いたまま祝辞を続けていた。 他の教師は誰も気付いていないのか!! 教師が列を成して立っているところを見ると、明らかに気付いている様子。 だが、誰も動かない。 そうか!ここで誰かの教師が校長に耳打ちを掛けたら、校長がヅラだという事を全校生徒にさらす事になる!! 更に校長は教師達にヅラだという事を知らせていないと言う事になる! ここで教師が耳打ちをすると、耳打ちした教師が何らかの御咎めを受ける事が目に見えている!! だから誰も動かないんだ!! だったら教頭は!? 教頭は校長との位が最も近い存在! 俺は教頭の方を向くと、教頭は校長の方を見ていた…。 ハッ! 教頭が校長を侮蔑の眼差しで見ている!? しかも主に頭の方を!! そうか!! 教頭はフサフサ! 校長はクリリ○!! 見下してるんだ!校長を!! て言うか俺はヅラの話しで丸々1ページ使っているんだ!? そうか!俺はツッコミなのか!そうなのかー!! 「コラっ!そこの生徒!!入学式で魔法を使うとは何事か!!」 うん? とある教師が今回の黒幕であろう生徒に怒鳴った。 あー良かった。 これでツッコまないで済む……ぅう!? 教師…なんだよな? 明らかに…魔物の…ワイト?アンデット? その教師の容姿は、 黒いスーツを着こなし、ピカピカの革靴を履き、ネクタイをピシッと締めている。 そこまでは良い。 顔だ。顔が問題だ。 ほとんど白骨で、かろうじて肉が残っているところは右目とその付近と首元だけだ。 「教育指導の先生、後はよろしく頼みます。」 「わかった、ホ=ボーン先生。こいつはゆっくりと調教してやるぜ。任期は…目覚めるまで。」 ワイト(?)は『ホ=ボーン』先生と言うらしい。 そんで、ボーン先生は教育指導の先生に問題の生徒を渡し、定位置に戻った。 ちなみに、教育指導の先生は坊主頭の青いツナギを着た不思議な服装だった。 あ!そうか!ボーン先生は元々白骨化してるから髪の毛が無いんだ!! だから校長もあんな良い笑顔をボーン先生に贈っているんだ!! 結局ヅラの話しで1ページ使っちゃったじゃないかコンチクショウ。
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