禁忌。

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1000体目のクローン。 あれは神としかいいようの無い「モノ」だった。 …彼は考える。地球を救う道を…―。 「地球を発展させる為に創ったモノが欲にまみれ、資源あふれる地球を侵略しにくるのは時間の問題だ。」辛い現実を彼、竹蔵は胸に秘めた。 ―そして、 「私達の創ったモノはもう、私達の手に負えない。あのモノにいれた能力を上回る能力者を見つける事が落とし前だ。」 と苦笑し、呟く。 「こいつら(他の科学者)はもう駄目だろう。私一人で探そう。」 ボソリと震える声を抑え、年寄りくさいシワガレ声でつぶやいた…。 もう気づいている者もいるだろうが、彼ら科学者達が創ったクローン体は世間一般の普通のクローンとは違う。 第一に違っている事は、普通のクローン体は老化が早いが逆にあの「モノ」らは長生きをする。 絶食をしても半年はもつ肉体と生きる「本能」を持っている。 そして決定的な違いは、クローンは造るモノと同じDNAで出来ているが、彼らの創ったクローンはTGCという全くちがうクローンなのだ。 TGCとは Telent Together Cloneの略でTGCなのだ。 ここまで言えば察する人もいるだろうがTGCは同じDNAで創られているのではなく、文字通り功績を上げた
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