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竹蔵はふと翠を見る。
翠は難なく歌を口ずさみながら草木をかきわけて進んでいた。
どうやら先程竹蔵が聴いた歌と同じらしい。
翠の甘すぎずかつ、低すぎない声が、耳に心地よい軽快なリズムで流れてくる。
「I can't live with out you.So… I want to kill you.」
『私はあなたなしでは生きられない。だから…私はあなたを殺したい。』
竹蔵はこの歌に心惹かれる。
その人がいないと生きられないのに何故殺したいのか?
そう考えだすと少し頭を働かす事が出来るので歩いている疲れやだるさが少し、楽になるのだ。
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