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気が付くと眼鏡をかけた長髪の女性が、暗黒の空間に喪服ように黒ずくめな着物を着て立っていた。 「私は案内係のミチヨと申します。これからオンナ様をご案内するのが私の役目です」 ミチヨはそう言って微笑んだ。 「ここは夢の中なのですか?」 周一がそう訪ねると、歩きながらとミチヨは言って周一の手を取り、暗闇の中を歩き始めた。 「そうですよ。あなたの夢の中です。だからあなたがこの夢の中で望めば、その大概の事は思い通りになりますし、でも悪夢ならそうはなりません」 「悪夢はイヤだな」 「その為に私がいるのですよ。オンナ様が枕の下に置いたお札はその為の物なのです。オンナ様の夢の中での活動から悪夢と障害を取り除くためでもあるのです」
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