Episode 1

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その時ちょうど電話がなった。 …ゆかりだ。 「…もしもし。」 『もしも~し、薫、今大丈夫?』 「大丈夫だよ、…何?」 『…何かあった?』 「な、なんで?」 『元気ないから。』 「別に…、普通だよ?」 『嘘!薫が私に嘘つくなんて100年早いんだからね!』 「100年って…。」 『いいから!お姉さんに全部話しなさい!』 「ふっ、お姉さんて。 …あのね、晋一、彼女できたんだって。」 『え…?』 「しかも相手が、月島さんだよ?驚くよね!」 『薫…。』 「さらに驚くことに、私さ、…晋一のことが好きだったみたい! このタイミングでかよ!みたいな? …笑っちゃうよね?」 『…薫、無理しなくていいよ。』 私は、そのゆかりの一言で、涙腺が一気に緩んだ。 「ゆ、ゆかり~!」 『よしよし、思いっきり泣きな!』 私はその時、友達って暖かくていいな、と思った。 .
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