日常の崩壊

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「んわぁ~~」 大きく口を開けて欠伸をする1人の高校生。 何処にでも居る、何の取柄もないその他大勢。それが俺のポジションだ。 「ねむぅ……昨日は遅くまでネトゲしてたからなぁ」 と、欠伸交じりに寝る前の事を思い出しながらベッドから両足を下ろす。 「今日は日曜日。あいつらと遊びに行く約束してたっけなぁ?」 そう言って俺はベッドのまくら元に置かれた携帯電話と掴む。 光沢感のある黒と茶色の配色をした携帯は、重圧感を醸し出している。その携帯を目の前まで持ってきて、慣れた手つきで開ける。 折りたたみ式の携帯は、開けられる事で画面が光り、起動する事が出来る。 新着メール14件 不在着信46件 起動した画面にはそう表示されていた。 「な、なんだこりゃ?」 そんなに友達も居ない俺は、普段不在着信があったとしても2~3件までなのだが…………何故か今日は十倍以上に不在着信があった。 それだけではなく、メールの方も14件もある。 いたずらかじゃないのか、と不安に思ったが、今日は遊びに行く約束もあるので、一応メールから確認してみる事にした。 メールボックスを開くショートカットボタンが携帯のサイドについてあるので、すぐに開く事が出来る。 だから俺はすぐさまにメールボックスを開くボタンを押した。 すると……
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