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二人のヒーローは迅速に行動する。
ペテロがさきに動き、ガラスを叩き続けるイドをガラスから引き離し、部屋の中央に放り投げる。
アンデレはすばやく抜刀し、投げ飛ばされて立ち上がろうと膝をついたイドを袈裟がけに切りつける。
そして、さらに蹴りとばした。
ペテロも大剣をぬき、アンデレの隣で構える。
そして、ペテロが口をひらいた。
「我々は十二使徒。形代様の盾となり矛となる存在。形代様の命により、貴様を駆除する」
イドが吠える。
獣のような四足走行で急接近し、ペテロに飛びかかる。
ペテロは大剣でこれを防ぎ、押し返す。
そして、着地したイドめがけて大剣を叩きつけた。
イドはそれをまともに背中に喰らい、地面にたたきつけられる。
アンデレはこれを見逃さず、背中の大剣によってつけられた傷にむかって、太刀を力いっぱい突き刺した。
銀色の刃がイドと地面とをぬいつけ、刃をつたって床に血だまりをつくる。
イドは叫びもがくが、動くことができない。
「もう諦めろ。お前の選択肢にはもはや死しかのこされていない」
そうアンデレは言うと、突き刺した太刀で背中を縦に切り裂いた。
スーツと刃が触れ合って火花を散らし、床の血だまりさらに広がる。
イドはしばらく暴れていたが、やがて痙攣して動かなくなった。
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