[異世界です、お兄様]

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って、これは・・・ 「当たったら、死ぬな」 「大丈夫です。ちょっと消し飛ぶだけですから」 ああ、死ぬよりもっと先の所へ逝くわけですね。 わかりたくありません。 「と、言うわけでなんとなく分かった。では・・・」 スッ・・・と目を細めて呼吸を深く吐く。 過去に弓道や柔道といった武道の経験から、呼吸による精神統一を行う。体の力みを心と呼吸のみで鎮め、体には適度な張りを持たせる。 突然変わったチヒロに目を見張りつつも、アリーナは容赦なく攻撃を開始する。 ツルペタといった奴には手加減など必要ない。例外なくブチコロス全力の一撃だ。 「塵になれぇぇぇぇぇぇえええええ!!!」 物騒な事を叫びながら人差し指を振り下ろす。 それに呼応し、莫大なエネルギーが奔流となってチヒロに降り注ぐ。 (さあ、神代の聖獣を屠ったこの技、どう対処する!?) 過剰ともいえる大技であるが、これに対処できなければこの先、到底生き残れるはずが無い。 力を持っていてもいざという時に使えなければ意味は無く、それでは『世界の守護者』は意味を為さないのだ。 ゆえに、アリーナは一種の選定を行うのだ。 潜在的に、どれほどの力を持つのかを見極める為に。 そして、膨大なエネルギー〈フォトン〉の奔流がチヒロに直撃する!! !!!!! 瞬間、音が消失した
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