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と、チヒロが脳内での妄想を加速する直前にお茶を入れたアリーナが部屋に戻ったので彼の一人芝居は幕を下ろすのであった。
「紅茶ですが大丈夫ですか?」
「そういうのは真っ先に聞くものだと思う。そして私は紅茶大好きな人間だ。マジでありがとう」
因みに前者のは彼が思ったことで口にするつもりは無かったのだが、つい口に出してしまったらしい。そして気づいたが今更だったのでそのまま礼を述べたチヒロ。
アリーナは苦笑しつつも紅茶とお茶菓子をテーブルへと置くと、チヒロの対面のソファーに腰を下ろした。
「さて・・・」
湯気の立つ紅茶をしばし楽しんだ後、チヒロは口を開く。
「キミ、年はいくつ?」
ガッシャーン!!
なぜか飾ってあった壷がチヒロに向かって飛んできた。
壷はチヒロのこめかみを掠って後ろの壁に激突、粉砕した。
「すみません、よく聞こえなかったのでもう一度・・・」
「年はいくつだそこの美少女」
「いや~ん、美少女だなんて~」
ガッシャーン!!
壷が再びチヒロに飛んできた。今度は顔面を狙って。
とっさに頭を下げて避けると、壷は再び壁に激突。その価値を破片へと変えた。
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