-すれ違った想い-
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義父は暫く泣き続けた。 押さえてた気持ちが全て吹き出し、少し落ち着いたのだろう、ポツリポツリと話始めた。 『アイツはなぁ、本当ならこの世にはおらんかったんじゃ…何回も死にかけてなぁ、儂もババアも苦労したんじゃ…』 以前聞いた事のある話だった。 だが、黙って聞いてあげる事にした。 私にしても、義父にしても、今は思い出に浸るよりすべがないからだった。
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