-すれ違った想い-

18/27
前へ
/92ページ
次へ
『お義父さん、お布団敷きましたから』 義父は日付が変わるまで思い出話を繰り返し、そのまま伏せって寝てしまっていた。 『ん!?』 目を開けると、あたりをキョロキョロ見渡し、私が出した布団ではなく、寝ている子等の間に体を横たえた。 『あぁ…アイツが小さい時、もっとこうやって抱いてやりゃぁ良かった…。』 そう言うと、子等を抱き寄せ眠りについた。 久しぶりに賑やかな声が、狭いこの家に響いた一日だった。
/92ページ

最初のコメントを投稿しよう!

15人が本棚に入れています
本棚に追加