記憶

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 まだ小さなあたしの目に映るのは、いつも高らかに笑う、大好きなおとうさまの苦痛と涙に濡れた顔。  まだ小さなあたしが感じるのは、いつもその暖かなぬくもりで包んでくれる、大好きなおかあさまの冷たい体温。  少女は泣き叫ぶ声は、生きる者の居ない宮殿を轟かせた―――。  
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