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トイレさんから視線を教卓に向けると
そこには今までの優しい先生はいなかった
顔は笑っているのに殺気がすごい…
まるで笑顔のお面を被った鬼だ
うっすらと角が見えている……気がする
「仲良く…でしょ?」
そんな田中先生はゆっくりと優しいトーンで
子供を諭すようにそう言う
こんな喋り方をするから余計に怖い
これ以上言い争うとヤられる
そんな身の危険を感じ
あえなく休戦する事にした
「…くっ
今回はこのぐらいにしてやる」
「こっちの台詞よ!」
そしてお互いにそっぽを向く
翔はこれを見てただただ苦笑い
これが華凛と俺の出会いだった
第一印象が最悪だった
この御手洗華凛が俺にとって大切な人になっていくなんて
この時の俺は知るよしもなかった
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