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カチャ 生徒会室はシーンとしていた。 大きなソファがあり、綾はそこに腰をかけた。 「さ、江崎の話を聞こうか」 翔平のにこやかな笑顔に、綾はびびった。 「め、明治くんはっ、童貞なのっ?」 「…はあ?」 綾が顔を真っ赤にして言う台詞に、翔平は口を開けて驚いた。 「…経験はあるぞ」 その言葉に、綾はふうーっと息を吐いた。 「よかったーー!!」 力が抜け、ソファーに体重を思いっきりかけた。 「って!翔平、いつヤったんだよ!?なんで俺に秘密なんだ?」 綾の態度が急変したことに翔平は驚きつつも、いつもの調子だ、と笑った。 「そんなこと、おおっぴらに人に言うことじゃないだろ」 「ちぇっ、俺だけかよ。童貞なの…」 拗ねる綾に、翔平はより追い打ちをかける。 「今は、処女だろ」 「~っ!!翔平っ!!」 「本当、よくできてるよな…」 翔平はニヤリと笑いながら、綾の胸に手を当てた。 「Dはあるんじゃないか?」 「~っ、翔平よ、おまえもか!!」 綾は翔平に殴りかかろうとして、バランスを崩す。 「わあっ」 「あぶねっ」 綾は翔平に抱き抱えられた。
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