始まりの日

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「お前な、女の子から何て言われるんだ?」 「いや、いきなり「好きです!」だけど…」 「その中に付き合ってもいい、付き合いたいって想った子は?」 「もちろんいたさ!」 「じゃあ何でお前はゴメンって言うんだ?」 「そりゃあもちろん、好きにしてしまってごめんなさいって意味でグハァッ!」 コイツ、うぜぇ。 うざいから今殴ったんだけど。 いや、殴りたくてやったんじゃない。無意識に、体が勝手に…。 とまぁ、祐二はこんな風に少し変なところがある。 イケメンだから許されるのかもしれないけど、やっぱムカつく。 その度に殴ってるんだけどね。 本人に悪気は無いんだろうけど。 「ふぅ、自業自得ってやつだよ祐二君。君はもう少し恋愛小説やらを読んで恋について勉強しな」 俺は床に転がる祐二に向けて言った。 大丈夫なのかって? こんなの、一年生のときは日常だったから大したことないさ。 きっとすぐに起きあがってお決まりのことを言うさ。 「ところで陽平、お前、彼女は?」 ほぅらね、いつも来るこの質問。
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