24人が本棚に入れています
本棚に追加
「…ごふっ!いや、悪かった、おふざけがすぎた!いや、でも決してふざけたわけではなくて真剣に…げはぁっ!」
今の状況?
清々しすぎて立ち眩みをおこしそうな空の下、祐二のお腹を殴っています。
「お前はさ、デリカシーってもんがないの?ねぇ、俺、泣きそうだよ?」
「悪かった!すまなかった!でも俺はそれが一番適切だと考え…」
「それを言うなぁぁぁぁ!!」
「ぶべらっ!」
俺の中では青春の象徴とも言えるお昼の屋上、イケメンの断末魔が響いた。
それはまるで…そう、ひぐらしが最後の声を、私は生きていた、と叫ぶような鳴き声に聴こえてなんだか切なかった。
いや、悪いとは思ってはいるよ?
でもなんかこう…頭に何かがのぼったっていうか…
それに…
「ふぅ…ところで陽平、これからが真面目な、そう!言わば本気の答えなんだが」
祐二だしね。
ほら、もうこんなこと言いながら生き返った。
これがイケメンの力なのか…?
と、いうわけで仕切り直して
破られたビニール製の袋から顔を出す食べかけのパンを片手に、祐二は話始めた。
最初のコメントを投稿しよう!