先は暗い

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翌日 「なぁなぁ、陽平君よー」 「……ん?なんだ祐二か…」 「なんだとはなんだなんだとは!」 「よせ…頭が混乱する…」 僕はこのように頭をボーッとさせながら学校に来ていた。 今は昼休み。 教室は購買に行く生徒、数人で机を並べて弁当を食べる生徒やらでにぎわっている。 ちなみに俺と祐二はこれから後者の方に加わるだろう。 購買ほど、普段人がいなくて昼休みに混雑する場所はない。 そんな場所に、わざわざお金を使って何かを買いに行きたいとは思わない。 「あっ、やべ、箸忘れた……陽平、割り箸持ってないか?」 「なんで俺が割り箸持ってんだよ」 「いや、お前一年生のときに一度だけ、割り箸持ってたじゃねぇか!」 「あれは箸忘れたから購買に買いに行った……は!」 「よし、買いに行こう」 訂正、どうやら前者に加わるそうです。 やってくれるぜ祐二君よぉ… 俺たちは机と机の狭い間を抜け、廊下に出た。 購買の前に来ると予想以上の人だかりができている。 祐二は割り箸を手に取り、俺はコーヒー牛乳を持ってレジへの行列に参加した。
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