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お妃様は鏡に向かって言いました
『鏡よ鏡よ鏡さん
世界で一番美しいのは
だぁれ?』
お妃様は美しかったらもっと王様に愛されるのだと思い
真実を映し出す鏡を黒魔術で作り上げました
そして鏡は答えます
『それはお妃様です』
その一言にお妃様は安堵し、満ち足りるのです
その一言のお陰でお妃様は王様に愛されるために一歩近づいたと
確信するのです
そして自分への自信もついたことにより
王様の愛を素直に受け取ることができるようになりました
お妃様は『愛』をおぼえました
毎日お妃様は鏡に問いました
『鏡よ鏡よ鏡さん…』
月日が流れてもお妃様は鏡に問いました
『世界で一番美しいのは
だぁれ?』
そして鏡は答えるのです
『はい…世界で一番美しいのは…』
しかし十数年たったある日鏡はこう答えました
『白雪姫です』
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