真実

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祖母は何時でも、どんな時でもナミを優しく迎え入れてくれた。 何も聞かず、ただ黙って温かい居場所を与えてくれる日だまりみたいな心の広い人。 ナミは祖母が大好きだった…だからこそ母を恨んだ…祖父を恨んだ…二人は優しい祖母を裏切った人として恥ずかしい過ちを犯した。 何食わぬ顔で一緒に生活していた事が許せなかった。 自分も同罪かもしれないとすら思う時がある…自分も真実を知りながら、こうして祖母の元へ来てしまう…祖母の優しさに甘えてしまう…自分も母と祖父と同類な気がして気が狂いそうになり怒りで我を見失いかけ死のうとすら考えた。 でも…死ぬ事さえ出来ない 「ナミは良い子だねぇ」 祖母は決まってナミに言う言葉…。 「私…良い子なんかじゃないわ…」 仏様みたいな優しい笑顔を見ていると心がズキリと痛んだ。
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