第2譚 辱められる英雄

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「あんな小さなこと…  助けたうちに入らないよ。」 「小さいなんて言うな。  俺にとっては全てだし、本当に心の底から感謝してるんだ。」 肩を掴んでいる両手からラゼルの気持ちが伝わってくる。 「それが大切なのだよ。  些細に見えても助けられた人には有り難いものだ。」 二人の優しい言葉が暖か過ぎてリュオは何も言えなくなる。 しかし、そんな時でも言わなければならない。 「お、俺は…づよぐなりだい!!」 その想いが霧散してなくなってしまわないように言葉を口にして心に残す。 「おし…リュオ、特訓すんぞ!!」 「こうなった以上、私も特訓に協力しよう。」 その願望を叶えるために、二人の仲間が手をリュオへ手を差し伸べる。  -こうして、最強への道が幕を開けた-  
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