~Prologue~

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「噂通り…いや、噂以上の精霊力じゃ。  約束通り、君の在学中は学費を免除するとしよう!」 入学の権利だけでなく、特待生の権利までもを獲得したリュオを講堂全体が祝福する。 「なぁ…あれ、おかしくね?」 溢れんばかりの拍手で祝福されるリュオを、余所に違和感に気付くいた教師が羽根を指差す。 向けられた人差し指の先をには、リュオが胸にしまい忘れた白羽が置かれている。 それは、演説台に置かれている他の羽根と同じもので特に問題があるようには見えない。 「え、嘘…そんなことって…」 特に問題がないが故に、ダリアは見落としそうになるものの違和感に気付くと声を荒げてしまう。 その声に反応した教師達は、次々と席を立ち遅れながらも白羽の違和感に気付いてゆく。 演説台の周囲は教師達で囲まれ、講堂全体が不穏な空気が流れ始める。 「不良品を掴まされたかのぅ?」 問題の羽根にケルブが手をかざすと、純白だった羽根は黒く染まって朽ちて塵になって消える。
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