Prologue

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俺はマンションに一人暮らし。 ベッド脇に知らない男が寝てるって状況は、どう考えても不審以外の何物でもない。 「ど、どろぼ……むぐッ?!」 「おい……待て待てッ!泥棒じゃねぇよ」 マンション中に響き渡りそうな大声を張り上げた俺の口を、ぎょっとしながら慌てて男が手で塞いでくる。 「……誰、お前……?!」 疑問を口にしながら俺はあることに気付いた。 シーツの隙間から、目の前の男の締まった腹筋がチラリと見え隠れしている。 なんで服着てないの?こいつ……? まさか見えてないだけで、下着もはいてないなんてことはないだろうなぁ? つか、なんかスースーすんなぁと思ったら…… 俺もしっかり裸じゃねぇかッ! かろうじてボクサーパンツは着用しているものの、男二人がベッドで肌突き合わせて寝るなんて……! この卑猥なシチュエーションは……もしかして…… いやいやいや、俺はゲイじゃねぇ! 男にゃ興味はない! 「……まさか……な」 ありえない、と自分に言い聞かせたものの、嫌な予感が押し寄せてくる。
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