第三の彼女【駆け引きする彼女】

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『『こんにちわ』』 そこには満遍の笑みの真理と、苦笑いの西村。 …二人の表情なんて私の視線の先には入って来なくって。 しっかりと繋いだ手。 しかも恋人繋ぎと来たもんだ… 『なっなっなんで…?』 声が裏返ったのは自分でも気付いた… 『陽菜、事後報告になったけど私達付き合ってるんだ!』 !? やっぱりか!? 西村を睨むと視線を泳がせ気まずそうな表情。 『…まぁ、取り敢えず中に入って。 それから詳しく話を聞くからね。』 溜息が思わずこぼれた。 真理は『は-いっお邪魔します』と言って上がった。 続いて西村が上がろうとした腕を掴み…小声で 『何やってるの?』 低い声が思わず出てしまった…怒りがつい…。 『本当にごめん!』 小声で西村が申し訳なさそうに謝ってきた…。 『今は…真理の手前普通にするけど、夜電話するから覚悟してね。』 にっこりと笑ってみたけど、きっと西村には分かったはずだ。 …私がとてつもなく怒っていたことを。
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