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あっというまに夕方 あのあと俺と風さん いつもどおり がしがし踊ってた 青はやっぱり振付師を 無視してて、ぼーっとしてた 「みや、そろそろ帰ろっ!」 「お、了解」 帰る準備しなきゃなー 「ねー、こうくん」 舌足らずなあの人の声 「あっ、青くん何ですか?」 「・・・・や、用事なんて ねーけどだめ?」 そう言って首傾げられた どくん、どくん、 体がうるさい 「だめじゃないですけど・・・っ!」 ぎゅっ、 一瞬、時が止まる 「ふふ、こーくんまたな」 「あ、はい」 今、自分絶対顔やばい だって・・・・・何だあれ! や、やっべーよ 抱きしめられた感触 まだ残ってる ずっと触れてたい、と 思った自分を忘れたフリした 「あー、みや! 準備できたなら教えてよねっ」 もー!とかいってる風さん 俺はそれどころじゃなかったんだけど 「あ!あんねー、俺 青くんにキスしちゃった!」 あひゃひゃっ、って笑い声 「は?!何で」 頭に血が上って ちょっとキレた声になる 「そんなに怒んなよー」 「で?何があったの」 早く教えろよ、風さん 「いや、今さっき 青くんと会って 喋って、またねってなったら 青くんがいきなり! 抱きしめてきてさーっ 可愛いくって、ね?」 え、青くん風さんにも 抱きしめたわけ? はぁ・・・期待しちゃったじゃん ・・・いや、期待なんかしてない 「あ、でもほっぺだからね!?」 そりゃそーだよ お前、口とか言ったら ぶん殴ってたよ、まじ そんな得体の知らない 気持ちを抱えつつ 「・・・・・・帰ろ」 俺は事務所を後にした .
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