417人が本棚に入れています
本棚に追加
「南川くんと仲良いの?」
聞いちゃったよ
「うん、一年前くらいに
仲良くなった」
「ふぅん」
「興味なさそーだな、ふふ」
「いや、興味はあるけど・・・」
いらついただけ
「けど?」
「なんでもないよ」
「んぅ、」
可愛いな、おい
「んふふ、好きだわー」
思わず出てきた言葉
でも友達として、
あたりまえでしょ
「おいらもすきだっ」
どきん、
「俺ら相思相愛だね」
ふざけてみる
「ふふ、うん」
「じゃあ手繋ごうよ」
「いいよー、ふふ」
え、いいの?
ぎゅ、
「みんなの反応見て
楽しむんだろ?くふふ」
バレてたか
俺らってなんか似てるかも
「おい、あいつら・・・・」
「は?・・・・まじかよ」
手繋いでること
皆気づいたみたい
「大成功じゃん」
ふふ、と青くんは
いたずらっこな笑み
「ね、」
愛しい、
人をこんなにも
友達をこんなにも
愛しいと思ったのは初めて
「皆の目が痛いから
そろそろ手、離そうよ」
じわじわ、
手が汗ばんできた
「・・・・うん、」
・・・・青くん元気ない?
「どうしたの?」
「へ、何が?」
にこり、
俺は初めて青くんに
つくり笑いをされた
「おいら、もー帰んね」
ばいばい、
そういって帰っていく
「ば、ばいばいっ」
ぎこちない返事をしちゃった
でもさっきの
つくり笑いが気になって
仕方がなかったんだ
「帰ろ、」
そう呟いてレッスン室を出た
・・・今日は寝れそうにねーな
帰りの電車の中で
ふと、思った
.
最初のコメントを投稿しよう!