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「自分は中級の霊型が四匹や。ほんま、死ぬトコでしたわ。」
慎吾が大袈裟に泣くフリをしながら熱弁する。
「ええですか。俺は一匹ゆー風に言われて行ったんですよ。なのに実際は四匹!これは死ねるで自分。いや、もう死んではおるんやけどな?これは詐欺なんてもんじゃ───」
「わかりました。それはお疲れさまでした。」
もう聞くのが面倒くさくなったのか、手を眉間を摘みながら慎吾の話しを中断する。
「ええですか?せやから───」
慎吾は止まらない。
その時、
────どうにかして下さい。
頭の中に声が響く。
「では、これで報告を終わります。」
「おい、コラ樹。俺の話しはまだ半分も───」
樹はしぶしぶ、熱弁を奮い続ける慎吾の襟首を掴み、引きずって扉に向かう。
「ご苦労様。」
果たしてアテナの言葉はどんな意味なのか……
「失礼しました。」
そう言って騒ぐ慎吾を片手に、大聖堂を後にする。
扉の所ではまた、
「失礼の無いようにしたか?」
「あぁ、アテナさま……」
────ぶっちゃけウゼェ
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