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「おはよ、樹。」
「おはようさん。丁度良かったわ。朝飯いこか。」
2人の元気な挨拶を受け、
「あぁ、おはよう」
そのまま三人で歩き始める。食堂は一階だ。
と、慎吾が軽い調子で樹に訊ねてきた。
「あ、せや樹ン頭痛いんは治ったんか?」
────……………あぁ、そういえば、そういう事になってたな。
「ま、まぁな。」
少しどもってしまった。
「お前はどうなんだよ?腹痛いって言ってたろ?」
「大丈夫大丈夫。あないなもん1日寝れば治るわ。」
「そ、そうか、流石かな?」
結構本気で殴ったのだが…ちょっぴりショックだったりする。
すると、話しを聞いていたミーシャが、樹にだけ聞こえる声で囁いてきた。
「樹、また慎吾の事うまく丸め込んだでしょ?」
───鋭いヤツめ。
同じ位の声で囁き返す。
「別に丸め込んだわけじゃないんだけどな……」
「何でも一緒よ。慎吾はあぁ見えて見たまんまの馬鹿なんだから、かわいそうでしょ?」
「いや、ミーシャの方が……」
「ほら、こそこそ喋らんで、さっさと行くで。」
慎吾が待ちきれないような感じで急かしてくる。
────お前の話しなんだけどな(笑)
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