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なんだ?わからないわからないわからない。
このヒトは何をイッテイルンダ?
ワカラナイわからないワカラナイ。
胸に鈍い痛みが奔る。
自分の身体に異物感を覚え、その場にうずくまる。
刃の切っ先が胸を貫き、
心臓に触れ、
突き刺さる。
「くっっ……かぁっ……」身体は血で満たされ、
胸や口からとめどなく溢れ出る。
これは……そう、例えるなら─────死だ。
樹は確かに死んでいた。
呼吸が安定しない。
視界が歪む。
また頭に声が響いてくる。
────あなたには私達“月下の巡礼者”の仲間になって欲しい。
この世界の秩序と安寧のために、共に戦って欲しい。
だけど今はまず休んで。
次、目覚めた時にまた話しをしましょう。
だから今は────
樹の意識はそこで途切れた。
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