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「さてと、いい感じに回想も終わったし、お家に帰るとするかな。」
樹は懐から鍵を取り出し、何も無い空間に突き刺した。すると、その空間に真っ白な光の道が現れた。
それと同時に鍵が光の粒となって虚空に消える。
樹はその光の道に足を踏み入れる。
この鍵は“月下の巡礼者(ゲッカノジュンレイシャ)”の中でも、数人しかいない覚醒者であるロード・シュトラウスのチカラでつくられたものだ。
“月下の巡礼者”の本部はヴァチカンにある。
今、樹がいるのはリオデジャネイロであり、その行き来には相当な手間がかかる。
そのため機関員はたいていロードの空間術で移動している。
これがロードが機関の影のトップと言われる理由だ。
光の道を抜けると水色の広い空間に出た。
ここは結界の間。
機関員は全てここから各地に飛んで行く。
すると丁度、慎吾も光の道から出て来た。
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