新学期です

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まぁ、どっちでもいいか。 クラスが分かったなら、もう用無しだ。 もし酷いとか思ったら、大間違い。 僕は酷く無い。 僕に呟き病を与えた神様が酷いんだ。 神様に向かって責任転嫁した僕。 酷くは無いけど、最低な人間かもしれない。 しかし、呟き病になってみろ。少しは僕の気持ちが分かるはずだ。 「病気なの?」 「…………えぇ、思春期という名の病気にかかってますが、何か?」 意味の分からない事を言ってみる。 特に意味は無い。 言いたかっただけ。 困らせたかっただけ。 どうか、僕には関わってくれるな。 そう言いたいだけ。 「どうして?」 不思議そうに首を傾げる佐野さん…? 全く…またか。 「僕は呟き病です」 「呟き病?」 「あなたの秘密も呟いちゃいます」 「私の秘密を知ってるの?!」 ………いえ、知りません。 初対面で知ってたらビックリ。 僕はエスパーじゃないし、読心術もできやしない。 しかし、そんな僕に向かって彼女は叫んだ。 「私が人間じゃないって、知ってるの?!」 ………………………は?  
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