序章・・・怖いヒト、笑うヒト

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「セラ。何匹いるかわかるか?」 年は20代前半といったところだろうか。黒のコートを羽織った黒髪の青年が、笑みを含んだ声で言った。 その隣にいた少女は少し考えた後、 「15、いや20ですかね・・・」 「オーケー。察知能力は十分なようだな。」 青年は嬉しそうに言った。 このセラと呼ばれた少女。こちらは17~19といったところだろう。髪は金髪で、容姿は美人に分類されるだろう。 「どうしますか?この数とはいえ下級悪魔。ルイスさんなら余裕でしょうけど・・・」 「いや、今回はお前の訓練もかねているからな。・・・とりあえずお前1人でやってみ」 ああ・・・この人は・・・笑顔で何てことを言うのだろう。 「(どうしてこんな人に付いて来ちゃったんだろ・・・)」 セラはそんなことを思っていた―――
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