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その憧れの人が、すぐそこにいる。俺のテンションは最骨頂に達した。
ヤバイよ、ヤバイヤバイ。
え、何であそこにいんの?
もしかして俺にあいにきたとか?
ヤヴェ、みなぎってきた。
軽くナイフを振るう。
ヒュン、と小気味良い音がなって、空を切った。
うおぉぉ…。
神機だ…。
いや、分かってるけどさ。
やっぱテンション上がるわぁ。
「待たせてすまないね。ちょっと急用が入ってしまったんだ。
悪いけど、君にはすぐに実戦に向かってもらうよ。
大丈夫、彼も一緒に行ってもらうから安心していいよ。
彼は第一部隊隊長のドール・O・トルーパー少尉だよ。コードネームはD.O.T、君のコードネームも後で決めてもらうから、取り合えず今は上でミッションを受けて欲しいな」
「へーい」
素っ気なく返したが、俺の心境はぐちゃぐちゃだった。
まさかの憧れの人と一緒にミッションが出来るなんて夢にも思ってなかった。
武器を持ったまま早足で部屋を出て、エレベータに乗り込む。
エントランスにはツバキが待ち構えていた。
「教授から話は聞いた。下にいるヒバリからミッションを受けろ。すぐにあいつも来る」
あいつ、っていうのはあの人の事だろう。
俺は階段を下ってカウンターにいる女の人に話しかけた。
「あー、今さっき、ツバキさんからミッション受けてこいって言われたんですけど」
「あ、新人の方ですね。聞いてますよ。
初めまして、竹下ヒバリともうします」
「あ、アルド・マッカードです」
「じゃあまずは、難易度1からですね。
オウガテイル一匹の討伐ですね。
場所は『贖罪の街』です。
弱いからって、油断しちゃダメですよ?」
「わかってますって」
「では出撃ゲートに向かって下さい」
「へーい」
階段を駆け上がる。
もうあの人が来てても良い頃だ。
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