難易度1 その一:悪鬼の尾

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アリサは少しも考えずに言った。 「話してくれるのを待ちます。 じゃないと、ただでさえミッションで頭割られそうなのに、狙われる事になりますから」 コウタは、うへぇ、と想像してげんなりした。 ソーマは自室に戻るために区画移動用のエレベータに乗り込んだ。 扉がしまって、すぐにソーマの姿が見えなくなる。 取り残された二人はラボの扉を開いた。 「ん?、どうしたんだい、君達」 「今回の件について知りたくて」 コウタが自重せずに尋ねる。 「今回の件について…ねぇ。君達にはヨハンの件もある。信用してない訳じゃ無いが、今は少し待って欲しい。 事がわかりしだい、随時連絡しよう」 二人は顔を見合わせて、アリサが口を開いた。 「また、アーク見たいな事には、なりませんよね」 ペイラーは少し間を置いてから、言った 「すまない、断言は出来ない。 ヨハンがいなくても誰かがやる可能性もある」 「…そう、ですか」 肩を落として、アリサは踵を返す。それにコウタも続いた。 二人が居なくなった所で、ポツリと、呟いた。 「ヨハン…、君が残した傷痕は、深く、大きいよ」
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