蝉の少女 (8月25日)

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大樹の陰に隠れて見えなかったが、どうやら人が倒れているようだった。 だから、ひょいと覗いてみただけだったのだが…… そこには女の子が倒れていた。 しかも――――全裸。 ……。 …………。 ………………。 ……………………。 …………………………。 はぁ!?!? 何この状況!?!? ひとまず辺りを見回す。 人影は皆無。 僕は深く深呼吸をした。 「あ、あの」 「・・・・・・・・・・すぅ」 どうやら眠っているだけらしい。 とりあえず、僕は安心した。 しかし・・・・・・ 裸はまずいでしょ裸は!!! こんな所、誰かに見られでもしたら確実に勘違いされてしまうだろう。 そして、僕は好き好んで捕まりにいくような酔狂な人間ではない。 「これで良いか・・・」 そういうわけで僕は、少女に僕が着ていたTシャツを着せてみた。 少女は意外と低身長らしく、僕のTシャツだけで彼女の全身をほとんど隠しきることができた。
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