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家に帰り、買い物の準備をしているとあたししかいない家に電話の着信音が響いた
『もしもし、泉ですが』
一応ココは泉家なので泉と名乗る
「琳か?」
『お兄ちゃん!?』
「おー。入学式どうだったか?」
『孝介ね、先生の話し一切聞かずに寝てたんだよ(笑)』
「あいつらしいな。で、進展はあったのか?もう、同棲して二日目だろ」
『///…一切ない……』
「………ま、頑張れ。帰ったらいろいろ手伝ってやるよ」
『うん!彼女さんにめーわく掛けちゃダメだかんね!!』
「おー。じゃな」
『バイバーイ』
電話を切り、近くのスーパーに夕飯と弁当のおかずを買いに行った
「あっー琳ちゃぁん!」
『しのちゃん!』
「琳ちゃんも買い物?」
『うんっしのちゃんは?』
「わたしもだよ~っそういえば、今日野球見に行ったらなんか怖くて逃げちゃった;」
『じゃあ、明日一緒に行く!?』
「え、いーの??」
『おー!!予定聞いたらメールするね』
「ありがとう!あっもう行かなきゃ。じゃあ明日ね」
『うん!じゃねー』
時間はもう6時30分
急いで家に向かう
チリンチリン
うげ、道退けなきゃ
チリンチリン
えっどいてんじゃん
チリンチリン
もーなんなの…
「ほら、荷物よこせ」
『孝介!ありがとっ』
荷物をカゴに乗せ、あたしは孝介の後ろに乗った
『予定どうなった?』
「あぁ、GW合宿して、三星学園と練習試合だって」
三星って…
修の…
『み…三星って……群馬の……?…』
「ん?確か、三橋の母校って聞いたけど…」
それからあたしは、廉が三星をでた理由
全部聞いた
全部初耳だった
予想は出来ていた
けど、信じていた
悲しかった
気がつくと家のソファーであたしは自転車の上でねてしまったらしい
テーブルの上には、あたしの予定が細かく書かれている紙が一枚と少し不格好な形のオムライスが置いてあった
孝介が作ったのだろう
シャワーを浴び、オムライスを食べ切り、しのちゃんと明日の予定をメールを終え、あたしの借りている部屋…
ではなく、孝介の部屋に向かった
コンコン
中からの返事はない
ガチャ
床に倒れている物体を覗き込む
孝介だ
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