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とりあえず孝介を背負い、ベッドに下ろした
あたしも自室へ戻ろうとベッドを下りるが孝介に腕を捕まれ動けなかった
仕方なく、ベッドへ潜ると可愛らしい笑顔で規則正しい寝息をたてている
頭を撫でると手を叩かれた
いたい
『明日から頑張れ』
そこであたしの意識は途絶えた
………………
ピピピピ…ピピピピ…ピピピピ…
『ん…』
小さな携帯のアラーム音
静かな部屋には大きすぎた
時刻は午前5時
起きてすぐに台所に向かった
二人分のお弁当と朝ごはんを作り終え、衣服を着替えていたらあっという間に6時前になっていた
孝介を起こしに2階に上がる
中に入るとまだ寝ているようだ
あたしはベッドに近づき
『こーすけー!!起っきろー!』
布団を剥いだ
「まだ、寝みぃ…」
全く…しょうがないやつだ
『遅刻して監督に怒られても知らないよー』
「うあ゙っ!起きるよッッ」
ベッドからいきなり飛び出してきた孝介
『朝ごはん置いてあるからねー!あたしもう出るから』
軽い返事をした孝介は頭を掻きながら下に下りて行った
あたしも荷物を持ち服装を確認し玄関で靴を履いた
今日は短パンに上は青いチュニックだ
『行ってきまーす』
返事はない
まあ、孝介がいってらっしゃいなんてめったに言わないし
一応ね、一応
そのまま、自分の自転車でしのちゃんとの待ち合わせの場所に向かった
あたしとしのちゃんは家が正反対にあるから、あたしが少し遠回りしてしのちゃんのチャリが停めてある巨大駐輪場で待ち合わせ
クラスでは、まだ女の子の友達がしのちゃんしかいないから、こんなの屁でもない
自分でも、なんで待ち合わせしたがるのかはよくわからないけど、だいたいの女の子はみんなそうするんだよね?
確かこれは、女性だけが無意識にもし自分に万が一のことがあったときのために犠牲にするか、助けを呼んでもらうための防衛本能とかなんちゃらかんちゃらTVで嘘臭い脳科学研究者みたいな人が言ってたような…あと、連れしょんも同じみたい
とか云々考えてるうちに巨大駐輪場に着いた
『しっのちゃあん!!』
「あっおはよう!琳ちゃん」
『はよっ♪んじゃ、行きますか』
「うんっ」
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