プロローグ

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私のそばには、たまにクラスメイトがいた。 ヤツらが何を思ってたかは分からない。 もちろん、私をかばうなら、イジメという世界が待っている。 だから私なんて、かばわなくていい。 でも…。 「何もしてあげられなくてゴメン。」 「大丈夫?」 誰も、そんな声をかけない。 そのくらい友達なら言ってもいいよね? 友達ヅラしてるだけで、本当に友達だなんて思ってないんだ。 1人ぼっちになりたくない時だけ、私に声をかける。 自分の都合が悪い時だけ、猫なで声を出す。 「そんな声で話しかけないで! 私は、あなたの都合で振り回されたくないの。」 そう言いたかった。 でも…悪口以外の言葉が新鮮だった。 私にとって、悪口以外の言葉は耳を疑う位、素敵に響く。 笑顔で答えてしまう。 グループを作りなさいなんて言われても、私はいつも1人。 「誰か入れてあげて! あっ、○○さんの所にしなさい。」 私の気持ちは関係ない。 数合わせとして使われる。 私は本当に暗闇から抜け出せるのか? 期待と不安を持ったまま、あの場所を去った。
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