プロローグ! 驚異の常識ブレイク!!

14/21
2203人が本棚に入れています
本棚に追加
/399ページ
    ○ ○ 「───それで? 結局誰がビリだったわけ?」 『こいつだっ!』 教室の真ん中で俺たちは一斉にバラバラな方向に指を指す。 「って、ユッキー微妙に負けてたじゃん!」 「いいや待て、委員長の方が一歩遅かった!」 「あ! それはないんじゃないかな! ならあいにゃんはどうなるのさ! 胸の差で絶対私の方が早かった!」 「委員長! 『胸の差で』ってなに! 負けたからって人に当たるのはよくないと思うよ!」 「負けてないやい! ゆきっちはどうなのさっ! 少し遅くなかった!?」 「どう見ても俺が一番だったじゃねぇか!」 「いいや私が一番だったよ!」 「私に決まってるさ!」 「俺だ───」 バンッ!! メキッ。 「あんたたち…騒ぐなら余所でやってくれない?」 『………すいません』 「それで? 結果はどうなったの?」 『こいつがビリですっ!』 ズガッ! 教室の真ん中にクレーターが出来上がっていく。 『…すいません。全員ビリでいいです…』 「そ。ならお昼の飲み物よろしくね」 『……はい』 俺たちはその場に正座させられたまま、自分の席に戻っていく白金のポニーテール姿を見つめていた。
/399ページ

最初のコメントを投稿しよう!