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薄暗い夜道の中、晴子の履くヒールがコツコツとリズミカルに音を響かせる。
残業のお陰で、いつもより遅い帰宅時間。
電車通勤の晴子だが、この日は疲れきった身体を少しでも休める為にタクシー乗り場に歩を進める。
乗り場が徐々に見えだした。
そこには少なくではあるが、タクシー待ちの人が数人並んでいるのが遠目からでも確認出来た。
「……あっ」
その中で目に入ったのは、偶然にも自分の愛しき人。
こんな所で逢えるなんて、なんたる偶然!!
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