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「一応報告しときましよ。“シナ君が血塗れで~す”って」
「それだけ?」
「はい」
セレンさんは笑いながら言う。
ジトっとした目でセレンさんを見つめてみる。
「・・・・・」
ジト目に耐えれなくなったのか、セレンさんが口を開く。
「だ、だって医務室に入ってくるなり、何も言わずに倒れたんですもん!
何があったのかなんて私には報告しようがありませんよ!!」
「だからって、もうちょっと何か報告する事あるんじゃないですか!?」
「ありません!!そんなの」
キッパリと言われた。
「もう良いです。オレが悪かったです。今から報告に行ってきます」
そう言いながらベッドから降り、扉の方に向かう。
するとセレンさんが何かを思い出した様に口を開く。
「ああ、そういえば、騎士長が大事な話しがあるとか言ってましたよ~」
適当に返事とお礼を言って、医務室から廊下へと出てきた。
大事な話しって何だろ?
ま、会えばわかるか。
そう思い、少し足早に騎士長室を目指した。
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