いち

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「おはよう、悟くん」 「んぅ、おはよー」  眠たそうに目を擦る彼の頭を優しく撫でる。 「眠いなら寝とく?」 「んーん、洗濯しなきゃいけないから起きる」 「俺でよかったらするよ?」 「だいじょーぶ、やる」 「そう?」 「きたなくなるの、やだ」 「うっ…」  ちくりと毒を吐いて起き上がる彼を追いかけるように俺も起き上がる。 「前はちょっと洗剤を入れすぎちゃったけど…」 「けど…次は、だいじょーぶって?」 「うっ…うん…」 「…いーの、家事はおいらの仕事だから」  にっこりと微笑むその姿を見るたびに、俺は素晴らしい妻を貰ったんだなと実感する。  可愛いうえに家事も料理も完璧。同僚が妻に家事を無理強いされたなんてよく言ってるけど、俺はむしろしたくてもさせて貰えない。  文句も愚痴も言わず、本当に申し訳ないくらい俺に尽くしてくれている。  本当、幸せ者だな俺は。
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