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私は、マリア・アーウェン(19)
この静かな田舎町で生まれ育った
物心付く頃に母は亡く、傭兵だった父アベルと12の歳まで二人っきりで生きてきた
その父も戦死し、私は天涯孤独の身と――――
なるはずだった――――
「マリア――
また『ここ』に居たんですか?」
『ここ』は幼い頃からよくアベルに手を引かれやってきた丘
大きなアルフリードの木
辺り一面咲き誇る白水晶の花
海から吹く風
ここに来ると嫌な事をわすれられる…
今、私を呼んだのは『リージアン』
リージアンは戦闘用に造られたアンドロイド
つまり人工知能をもったロボットだ
彼は(アンドロイドにも性別はある)傭兵だったアベルに仕え、いくつもの戦場にいっていた
そのアベル亡き後、娘である私に仕えている
彼のお陰で私は独りではなくなったのだ
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