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『セリムちゃんのことは今はいいや。とりあえず俺が転生させられた理由を教えてもらおうか?』
俺は出来るだけ目一杯の笑顔を作り、指を鳴らしながら自称神ににじり寄る。
『菫サーン……その笑顔と動作は実にミスマッチですよー……』
『そうか?ならこれでどうだ?』
今度は目一杯、殺意を全面に出してみた。
『ヒィィッッ!!はん……般若だぁぁぁぁぁああッッ!!』
背を向けて四本の手足を使い、床を駆けて逃げようとする自称神の頭を素早く掴んだ。
『何で逃げるんだよ。理由を聞きたいだけなのに。俺はいつもみたいにおちゃらけた感じでベラベラ話せって言ってんだよ』
『ぎぃぃやぁぁぁぁああぁあぁぁああぁぁぁッッ!!!!』
もう涙とか涎で顔がぐちゃぐちゃになってしまっている。
正直、自分とそっくりな顔をしているため、まるで自分が酷い目に遭っているようで気分が悪い。
『……チャンスをやる。俺が転生した理由を今すぐ正直に話せば怒りはしない』
『いっ、言います!!今すぐ話します!!転生させた理由はとあるの二期が始まったということでそれに乗っかってみようかなー、とか思ったからです!!』
…
『……お前も見てるんだ禁書』
『え……?お前も……って……まさか菫も?』
『じゃ……じゃあ超電磁砲は?』
『……美琴のツンデレは脅威』
…
俺達は無言のまま、固い握手を交わした。
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