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さて、誰か今の状況をしっかりはっきり詳しく俺に教えてくれ。
昨夜、俺は金髪幼女の家で寝ていた筈なのだが、目を覚ますといつものベッドの上ではなく路地裏に敷かれた一枚のダンボールの上だった。
前にも目を覚ましたら全く知らない場所ってことがあったな……夢遊病の気でもあるのだろうか。
だが今回は夢遊病ではないと断言出来る。
夢に出てきた神様と名乗る馬鹿。
こいつは無駄にハイスペックで、一日に28時間のアニメ鑑賞やノアの大洪水の再現まで可能というチート野郎だ。
こいつが夢の中で転生とか言ってたということは……つまりそういうこと。
どっかの世界に転生した、ということだ。
服は……流石に配慮してくれたのか、寝間着ではなくジーンズにシャツという格好だった。
一先ずここがどんな世界かを知らないとな。
路地裏から一歩出ると人通りの多い道に出た。
歩く人達の顔立ちを見ると日本人っぽいことに気が付く。
さらに、この道にいるのは学生服やセーラー服、おしゃれをした女の子達やファミレスから出てくる不良学生ばかり。
学生がやけに多いな……大人はいないのか?
一歩道へ踏み出すと左方向から小さいドラム缶が滑るように近づいてきた。
「…」
前進しながら右へ左へ実に滑らかに滑ってくる。
……俺こういう光景見たことある。
学園都市だ、ここ。
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