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次の日。
昨日のどんよりが嘘のように、いい天気になった。
教室に入ると、いつもよりざわざわとしていた。
あれ、今日は早く来る人多いな。
「こーたろーおはよー」
「おはよー」
僕は、机の上に自分のランドセルを置いた。
と、いきなり背中をバンッと叩かれて、僕は「うわああっ」っと声をあげた。
「なあなあなあこーたろー!今日来るらしいよ!」
「こほっ…かっつんおはよー」
かっつんはそんな事どうでもいいとばかりに、僕の肩をつかんで、ぐっとしゃがんだ。
僕もつられてしゃがむ。
「なあこーたろー、今日転校生来るらしいぜ!」
なんだ、そのことか。僕は、みんなが早くクラスに来ている理由がなんとなく分かった。
「ははっ…みんな、やっぱり気になるんだね」
「ああ、俺も朝早くから、まっちゃんとヨシヤと一緒に職員室のドアから覗いてたんだ。でも遠くてあまり見えなかった」
かっつんはうーんとうなった。
「背は、普通だったんだけどな」
ああ、かっつん、朝早くからご苦労様だけど、その情報って…
「まあ、朝の会でわかるよ」
そうだよ、その転校生の自己紹介で、多分スポーツの事もわかる。
朝の会まで、あと五分。
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